どんなに高級はシステムでも部屋や機材、そして音源とマッティングしていなければ、本人にとっては良いサウンドとは言えないでしょう。どのような部屋で、システムで、どのような音源を聞くのかによってお薦めするスピーカー、AMP等が変わって来ます。ひとつの例をあげましょう。先日、日本の古いラジオスピーカーに合わせてAMPを提案して欲しいとの相談が有りました。普段聴かれるサウンドはアナログを中心に60年代の洋楽ポップスになります。色々なAMPにて試聴の上で最終的に気に入られたのが真空管AMPでした。まず、夜聞くことが多いので、音を大きく出せない、少音量でも楽しめる事、そしてレコードのノイズが気にならないとの事でした。石のアンプの場合、レンジが広くてよいのですが、レコードのノイズもそのまま音として聴こえてしまいます。が、真空管AMPですと確かにノイズも気になりません。トランスの小さなAMPでしたので、レンジも狭く、明らかにかまぼこ型のサウンドです。でもかまぼこ型だからこそ高域のバリバリ音が消えてノイズが気にならないのです。そして当時のシステムに近い組合わせにて音だし出来たからでしょう。
スピーカーなどは、部屋やAMPとの組み合わせによる違いが顕著に現れます。良いシステムを使ったからといって良いサウンドが楽しめるというわけでは有りません。、部屋やAMP、そしてソースとの組み合わせが有っていれば、数万円のスピーカーでもその上のランクの物よりも良い音を出す事が可能です。金額では有りません、セッティング、そしてマッチィングが一番重要かと最近感じております。