vintagejoin 代々木SHOP

代々木3丁目にて小さなヴィンテージオーディオSHOPを営んでおります。 オーディオ的なサウンドではなく気持ちよいサウンドを提案しております。 www.vintagejoin.com

2008年07月

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イーケイジャパンのオリジナルウッドコーンユニットがここに有ります。10センチのフルレンジとなります。皆さんは10センチというサイズにどこまで求めるのでしょうか!良く8センチのフルレンジにてここまで低音が出るからすごいんだ!というような表現を目にしますが、8センチにてがんばって出した低音と20センチで余裕の有る低音を出した場合ではどちらが質感の有るリアルな低音に聴こえるのでしょうか!やはり20センチでしょう。車にたとえるとロータスです。ライトウェイトにはライトウェイトなりの楽しさが有ります。同じように10センチのサイズなりの楽しみ方があります。無理した低音より質感の有る低音の方が活き活きと聴こえます。そしてデータでの低音感と試聴上の低音感の違う事は皆さんも良く、ご存知かと思います。そしてフルレンジの良さとは何でしょうか?ネットワークにて合成されない素直な音かと思います。そしてネットワークにてクロスされるであろう中域の音の素直さではないでしょうか!このように考えて行くと、やはり綺麗で質感の有る中域のサウンドが非常に大事かと考えます。ウッドコーンの利点は素直な癖のない聴きつかれのしないサウンドです。そして欠点は真空管アンプとの相性にて考えた場合にはやはり能率の低さになります。ではどのようにしてこのウッドコーンのスピーカーの能率を上げたのでしょうか?コーンの性質上、これ以上振動板を薄く出来ません。そこでまずはマグネットの強化を致しました。コーンを動かす機動力の強化となります。そしてボイスコイルの設計を変えました。こちらの機動力の強化となります。その反面、削った物もあります。それが低域のカットになります。10センチなりの低域が素直に出ればよいとの事にて低域をカットし、その分中域のサウンドの質感を重視致しました。当方はドイツのヴィンテージユニットを日頃から聴いております。これらのユニットにはボイスコイルとマグネットとの隙間が非常に狭いという特長が有ります。この隙間が非常に重要で軽いコーン紙にこの隙間によるレスポンスの良さがドイツのサウンドを作っております。またこの隙間が狭いという事は製品の精度や生産過程における技術の高さを物語っております。
でないとすぐにボイスコイル擦れを起こしてしまいます。アメリカ、日本のユニットと比べて見ると、この隙間の違いがよくわかります。
今回のイーケイジャパンのスピーカーユニットは今現在、発売されているユニットの中でも、本当に真空管との相性、そして音楽を楽しめるように設計された希少なユニットになります。ヴィンテージを聴いている人達にもぜひ聴いて頂きたいユニットになります。ぜひ機会があれば、聴いてみて、そして購入されてみて下さい。

色々な人達の話を聴いていると、殆どの人達がアンプ派かスピーカー派のどちらかのようです。DIYで言うとアンプ自作派とスピーカー自作派になります。電気工作派とDIY派(木工)という感じでしょうか。両方をやられている方はほんとうに一部の人達です。本来はトータルバランスで考えていけなければならないところが、自分の好みにて偏るようです。当方はどちらかというとスピーカー派です。アンプより壊れにくく、手頃に音が変わるというのが魅力だからでしょう。またセッティングでもかなり変わりますね。こんな事いうとアンプ派の人達にも同じ事を言われてしまうかもしれませんね。またアンプはメカニックやスペック的にもそそられてしまうところもあるのでしょう。スピーカーはパーツも少なく、スペック的にもわかりにくいところが有るようです。Fo40のスピーカーよりFo70のスピーカーの方が低音感を感じる事も多々あります。実際にはスペックよりも低音の質感の問題なのかと思います。また部屋の環境によっても低音感はかなり変わります。当方はドイツのヴィンテージをメインに聴いておりますが、実際にドイツの友人宅で聴いた音と自宅とでは同じユニット、アンプで聴いても、全然違います。湿気、そして建物の構造の違いも有るのでしょう。低域の豊かな響き、そして空気感がなかなか再現出来ません。定評の有るユニットでも人によっては非常に評価が低い事も多々有ります、好みの問題、そして箱や環境の違いが大きいのでしょう。セッティングや箱によって、自分の好みに仕上げていく、これがスピーカーの醍醐味です。そして比較的、安価にて楽しめる点も上げられます。アンプでもパーツの交換は周辺機器の変更などによりセッティングしていくのと同じです。アンプ派の人達にももっと色々なスピーカーを聴いて頂きたい、そしてドイツのヴィンテージももっと色々な人達に聴いて頂きたいと常日頃から考えております。

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オーディオの最終的な出口はスピーカーであり、スピーカーより音が出ております。そして一番音作りにおいて変化の有る物がスピーカーです。どうしてもメカニック的な物にお金をかけてしまいますが、もっとスピーカーにお金をかけましょう!そして色々と聴いてみましょう!アンプなどに比べると、スピーカーはパーツも少なく、簡単に考えられてしまいます。パーツが少ないからこそ、難しく、デリケートなスピーカーです。そして置く場所、部屋の広さ、構造などによりサウンドが変化します。アンプとの相性も有るでしょう。HPなども見ているとアンプは自作にて凝っているのに、みすぼらしいスピーカーで音だしをしている方も多く見られます。アンプに凝るのであればスピーカーにも凝って見ましょう。アンプ以上に音の変化が楽しめます。

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