vintagejoin 代々木SHOP

代々木3丁目にて小さなヴィンテージオーディオSHOPを営んでおります。 オーディオ的なサウンドではなく気持ちよいサウンドを提案しております。 www.vintagejoin.com

2007年12月

昨夜、六本木ミッドタウンでのライブに行って来ました。赤城さんは古くからのファンでしたので楽しみにしておりました。で、ライブはどうだったと言うと、、、、昨夜のライブは格闘技を見ているようでした。かなりのベストポジションにて身近に見ておりましたが、音と音とのぶつかありあいです。気合いです。真剣勝負です。ここライブにはオーディオ感覚での音は有りません。激しく、やさしく、各自の音同士のぶつかりあい。格闘技のようでした。オーディオのように客観的な聴き方も出来ません。今、この場にて真剣勝負が行われているのです。そしてその音の真っ只中に自分がおります。この音を、サウンドを消化するのが精一杯な自分でした。心地良い疲れの中、発売されたCDを聴きました。ライブとは違ったサウンドを心地よく聴かせてくれます。これがオーディオの音です。今回はライブとオーディオの違いを再認識出来た心地よく、少し疲れた最高のライブでした。赤城ケイさん。お疲れさまでした。そしてありがとうございました。

1月2日より北関東にて2週間のイベントがあります。出荷の準備にてシステムのチェックをしております。Phlips 8inchの入ったデザインのとてもお洒落なスピーカーが有ります。簡単な箱の作りにて箱ごと鳴らしておりますが、このシステムの艶の有るサウンドに聞き惚れてしまいます。流石と言ったところです。試聴室のシステムはPhilipsのCD101(市販2号機)とBraunのCSVとシャープな音になっておりますのでスピーカーの音の違いが分かり易いようにしております。
先日のお客様もPhilipsのサウンドを大変気に入られておりました。センターダンパーの希少品でしたが、他のPhilipsも喜んでおりました。
Philipsの簡単な箱からどうしてこの様な素晴らしいサウンドが聴けるのか?日本の理詰めのつまらないサウンドではなく、活き活きとした鮮度有るサウンドです。Philipsはフレームからマグネット、コーン紙まで全て自社にて作っている数少ないメーカーです。シンプルな分、その素材のサウンドが出てきます。基本設計が大変素晴らしいのでしょう。そしてコーン紙の良さが一番なのでしょう。

念願の、というかお客よりの要望が多いのでiPodを買いました。早速当方のシステムと繋げて聴きましたが、やはりMP3のサウンドはつまらなくて聴いてて面白く有りません。鮮度がないサウンドです。他社高級メーカーのiPod接続スピーカーもしかりです。iPodにてサウンドを聴きたいとの要望が多いのも事実です。このままではiPodをせっかく買ったのに当方も楽しめません。試作しながら色々と考えて作ったのが
Isonetta for iPodです。ストレートなOPアンプにてヴィンテージスピーカーを鳴らします。もともと鮮度のないサウンドですので出来るだけ鮮度をこれ以上落とさないでスピーカーに繋げようと考えました。後はとても優秀なIsophonのサウンドに委ねます。
このシンプルな発想が正解したようで、とてもいい感じにてiPodのサウンドが聴けるようになりました。モノラルですが、十分に楽しめます。モニターの結果も踏まえて、このシリーズをオリジナルにて製作して行こうと計画中です。早速、ドイツの友人に紹介しましたが、笑われてしまいました。でもサウンドはグッドです!

ここ数週間、新しいユニットの開発に向けて技術者の方との打ち合わせが続いております。当方のコンセプトは真空管アンプにて小音量でも楽しめるユニットを目標にしております。打ち合わせの中でどうしても当方のニュアンスが伝わらず、どんなユニットにてどんなサウンドを良しとするのか、聞かせて欲しいとの事になりましたので手持ちのGrundig14x9センチのオーバル(50年代)ユニットを送って聴いて貰いました。このユニットのサウンドには技術者も驚いたようで、試聴における低音の重厚感、芯のあるサウンド、綺麗な高音、文句なしのサウンドです。そして申しわけないが、このサウンドは今の技術では作れないし、コストもかかるとの事、次元が違うユニットです。
とのお褒めの言葉、嬉しい限りです。ではどこが今の技術者が作っているユニット達と違うのでしょうか?いくつかの相違点がはっきりと分かって来ましたし、今回の件にて確認が取れて来ましたので、少しずつ今後、紹介して行きたいと考えております。

今、自宅にて某メーカーの発売前のユニットを聴いております。メーカーの試作バフレス箱に入っております。メーカーの人と色々と音作りの打ち合わせ、意見交換をしているのですが、お互いに意図するところが違うようです。メーカーの人達は特性の綺麗な、そしてレンジの広い、低音の出るユニットを作ろうと色々と工夫します。
当方は真空管、ジャーマンヴィンテージの音に馴染んでしまっているせいか、無理した低音は要りません。高域も欲張りません。ユニットのサイズ相応の音が出れば十分です。コーン紙、エッジの構造を変えて出来るだけレスポンスの良い、能率のいいユニットにして下さいとの要望です。大音量で聴くことも少ないので小音量でもきちんと音のでるスピーカーが好みです。最終的には、では自宅の環境にてじっくりとこのシステムのサウンドを聴いて下さいとの事にて、まだ発売前のシステムが自宅に来ております。このユニットは、今話題のユニットで年内発売に向けてWEBにて予約販売をしているユニットです。
音の方は、ヴィンテージのサウンドに慣れてしまっているせいか、やはり表情力に欠ける、普通のシステムの音に感じてしまいます。サイズの割りに低音も出ているかもしれませんが、綺麗な音では有りません。悪い言い方をするとコンポと同じ傾向のサウンドです。日本のメーカーが作るとやはりこのようなサウンドになってしまうのでしょうか?来春に向けて、真空管アンプでも、小音量でも楽しめるようOEMにてオリジナルのユニットの発売に向けて検討しております。来年は色々と新しい提案が出来そうで楽しみです。

↑このページのトップヘ