お客さまがEKジャパンのTU870RをVintageJoinのアレンジにて組み立てて欲しい!とリクエストして来ました。TU870はECL82を使った真空管アンプキットで当方も10年位前に製作しております。当方の物はカップリングコンデンサ等を改造しており、暫く聴いておりませんが今でも所有しております。数年前までは良くこのキットの組み立てイベント等も開催しておりましたので久しぶりにTU870を作るのも面白いかな!という事にてこの仕事を受けてみました。
TU870の改造というと昔はカップリングコンデンサの変更や電源フィルタ-部のコンデンサの容量UPがメインだったのですが最近では3極管接続や超3結など色々と増えて来ております。今回のお客様は60年代のロックが中心という事でしたので、少し粗い所も残して5極管接続のままで電源部、カップリング、配線回し、球の変更などのシンプルな改造で行く事としました。
具体的な変更点は以下となります。
1)電源部の整流をSIEMENSのセレン整流に変更
2)電源フィルタのC11コンデンサにロシア製オイルコンデンサ0,022UFをパラにて追加
3)電源フィルタのOPコンデンサのPhilipsの100UF/350Vを使用
4)C1,2のコンデンサをEROの0.15UFに変更
5)C3,4のコンデンサをSIEMENSの0.022UFに変更
6)入力の2系統セレクタの仕様を無くし基盤にダイレクトに接続
7)入力部、NFB部のシールドケーブルをGrundigの
ヴィンテージシールド線に変更
8)RCA端子を直付け
9)真空管をMullardのECL82に変更(写真はエレハモ)
上記が変更点になります。真空管のMullardのECL82は当方がNOS品にてストックしておいた物を使用します。これが一番の贅沢かもしれません。ECL82ではMullard,Telefunkenがやはり別格です。
一番CP価が良い物ではVintageのスベトラ―ナがお薦めです。
久しぶりのTU870R改、これからエージングに入ります。
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